ジャイアニズム


〜 やられっぱなし武勇伝 〜




※ ジャイアニズムは決してサディズムではありません。「愛情」と書いて「ジャイアニズム」と読むのです。


第3回  巷で噂になった少しだけ有名なお話

これは今年の冬が終わりかけた頃のお話。

某バンドのSの家でT長と酒を呑んだくれてました。

何本くらい酒を空けたんだろうか。

酒の呑めないSを尻目に私達はすっかり泥酔してしまいました。

もうすっかり遅い時間(というか朝・・・)。

この日はSの家に泊まることにしたのです。


・・・酔っ払ってその場で横になる私。

3人の中では一番最初に眠りに落ちました。


今思えば、これがいけなかった・・・


昼くらいでしたでしょうか。

二日酔いで起床。

まぁ、それはいつもの事なのですが・・・


なんだ? この違和感は・・・


なぜか左手に
「塩辛のビン」を握っている私。

「ん?・・・なんだこりゃ・・・。」

そして・・・



なんと左耳から大量のインスタントコーヒーの粒が・・・!?


あぁ・・・ T長だ・・・

そういえばSも同じ事を先日T長からやられていた。

3人の寝ている布団はコーヒーの粒まみれ。


耳の中もジャリジャリ・・・ジャリジャリ・・・



そう、Sの家にあるインスタントコーヒーは、
半分以上が
T長のオモチャとして消費されているのです。


     ・・・結局3日くらいずっとジャリジャリしてました。




第4回   肉の話


これはつい先日のお話。

またもや酔っぱらったT長の話。


「へい、ぼーずめん!・・・ワニの肉って食ったことあるか?」

「あったかなぁ・・・覚えてないや。」

「前にオーストラリアに行ったときにレストランのメニューにあったのよ。クロコダイルが。」

「食ったん?・・・なんでも鶏肉みたいな味って聞いたが・・・」

「おう。歯ごたえが鶏肉で、味が豚肉。油もしっかりのってて美味かったぜ。」

「へぇ。いいねぇ、美味そうだなぁ。・・・で、それがどうしたん?」


T長はニヤリと笑う。 イヤな予感。

「今度、オレたちバーベキューするだろ?」

「そだね。」

地元のゆかいな仲間たちで休みの日を使ってバーベキューをする予定になっている。

「俺はさ・・・いろんな動物の肉を食ってみたいのよ。」

「ふんふん・・・で?」

「お前、ライオン狩ってこいよ。

「は?」

「サバンナ行ってライオンを狩ってこいっつーの、
しかも素手で。

「無理だろ。」

「お前ならやれるよ。しかもその様子をビデオカメラで撮影してこい。」

「おいおい・・・」

「もちろん旅費は自分持ちな。
金が無ぇなら泳いでアフリカ行ってこいよ!

「ムチャ言うなよ。」

「あ〜わかった!しょうがない。今回は特別に武器を持たしてやろう。感謝しろ。」


T長は近くに落ちてた
竹のモノサシを拾うと俺に渡してきた。

「えーと・・・もしかして・・・これ?」

「おう。武器だ。今回は特別だぞ。」


私はうなだれる。

「なに?ヤなの?行かないの?行くの?ハッキリしろよ。」

思わずため息が漏れる。

「なんだよ、ぼーずめん・・・しょうがねぇなぁ・・・。」


お・・・あきらめてくれるのか?






「あ〜わかったわかった。もう上野動物園のライオンでもいいや。」








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俺の物は俺の物。



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