ジャイアニズム |
〜 やられっぱなし武勇伝 〜
※ ジャイアニズムは決してサディズムではありません。「愛情」と書いて「ジャイアニズム」と読むのです。
第13回 | T長の3分クッキング もう毎度おなじみSの部屋。 また悲劇はここで起きた。 酒の飲めないSを尻目に私とT長はまた飲んだっくれていた。 Sは気の利く男だ。 私たちのために肴を用意してくれた。 目の前に出されたのは「ワサビ漬け」 T長は1口食べる。 「ん?けっこう辛ぇなコレ。」 私 「どれどれ?・・・おいしいじゃん。イケるイケる。」 T長は無言で何かを袋から出していた。 ・・・ん? チョコ? チョコレートケーキかな? 口直しにそれを食べ始める・・・ わけなかった。 T長のクッキングが始まった。 ワサビ漬けとチョコを混ぜ始める。 よく練りこむように・・・ 「ほれ。」 私の目の前に “チョコ入りワサビ漬け” が突き出された。 パク・・・ んんんん〜 辛さのあとに微妙な甘味が残る。 絶妙な・・・ まずさ。 そしてT長はさらにラー油とコショウをたっぷりと練りこみだした! もちろんスーパーシェフはそこで手を止めない。 Sの部屋に必ず置いてある調味料を・・・ そう・・・ エス○ーのカレー粉の赤い缶を開けた! ・・・どさっ・・・ 入念に練りこんで混ぜるT長。 その横顔はまさに熟練のシェフそのものだった。 「ジャンケンで負けたヤツ、これな。」 絶対に負けられない戦いがそこにはある。 何かのキャッチフレーズを思い出した。 「せ〜の・・・!」 私・・・パー T長・・・パー そしてS・・・グー 「ひゃっひゃっひゃ! おい、ぼーずまん! ビデオカメラ回せ! ひゃっひゃっひゃ・・・!」 その後、一口で食べて悶絶するSと得意げにレシピを語るT長を交互にカメラに収めた。 あのワサビ漬けがどんな味になったのか・・・ 私は怖くてSに訊けなかった。 ・・・ただ、最後のT長の一言だけはハッキリと覚えている。 「俺は負けても絶対に食わなかったけどな! はっはっは!」 |
第14回 | 武器庫のある家 やっぱり今回の舞台もSの部屋。 6畳のワンルームにいつもの3人。 実はこの部屋には通称「武器庫」と呼ばれるスペースがある。 T長のいつも座る場所から手の届くところには冷蔵庫やら電子レンジやらがある。 そしてその周辺にはもうすっかりおなじみの“エ○ビーのカレー粉”やらが揃っているのだ。 泥酔したT長はすぐ「武器庫」に手を伸ばすクセがあるらしい。 今回T長がチョイスしたのは・・・ どの家庭にもある水色のフタ。 そう、アジ○オである。 カポッ・・・ とキャップをはずす音。 もちろん私とSをイヤな予感が襲う。 ・・・とは言ってももう慣れっこだが。 そしてT長はおもむろに空中にむかって塩をバラまきだした! 凍りついたSと私の肩にも彼は塩を撒いた・・・ 大量に。 「どうだ? ずいぶんと清められただろ♪」 となぜかゴキゲンなT長。 どうやらお祓いのつもりらしい。 オチャメな人だ。 あれ? 私とSには何か憑いてるの? ・・・ま、いーか。 数時間後、次にT長が手に持ったのは黒いフタに赤い缶のスプレー。 金属などのサビをとり、滑りやすくしてくれるアレだ。 数度目かのイヤな予感がよぎる。 ま、まさか・・・ プシュー・・・ 空中に散布される“ク○5-○6” ・・・! 「臭ぇ! マジで臭ぇ! 窓を開けろ!」 ・・・今日もSの家は平和です。 ちなみにいつもT長のオチャメなイタズラはSの寝る布団の上で行われています。 |
第1回・第2回 第3回・第4回 第5回・第6回 第7回・第8回
第9回・第10回 第11回・第12回 第15回・16回 第17回
BACK
お前の物は俺の物。 俺の物は俺の物。 |
Project of YONENJO